「何もしない」は、最高の「何か」につながる
仕事では「片付け部長」、プライベートでは「片付けパパ」として「思考の整理・片付け」を研究・実践している大村信夫です。
こんなときに私たちは何をしたらよいのでしょうか?
コロナの影響が皆さんの生活に重くのしかかっています。
半強制的に在宅勤務になった方、そして遊びたくても外に出られない子どもたち。いつもと違う生活になじめず、テレビからは不安を煽る情報ばかり、そして志村けんさんの訃報・・・
こんなときに私たちは何をしたらよいのでしょうか?
そんなことを考えていたら、ふと以前、息子と一緒に観た映画を思い出しました。
それは「プーと大人になった僕」という映画です。皆さんはご覧になりましたか?
「プーと大人になった僕」
少年クリストファー・ロビンが、“100エーカーの森”に住む親友のくまのプーや仲間たちと別れてから長い年月が経った。大人になったクリストファー・ロビンは、妻のイヴリンと娘のマデリンと共にロンドンで暮らし、 仕事中心の忙しい毎日を送っていた。ある日クリストファー・ロビンは、家族と実家で過ごす予定にしていた週末に、仕事を任されてしまう。会社から託された難題と家族の問題に悩むクリストファー・ロビン。そんな折、彼の前にかつての親友プーが現れる。
(「プーと大人になった僕」サイトより抜粋)
https://www.disney.co.jp/movie/pooh-boku.html
私はファンタジー映画にはあまり興味がなかったのですが、プーさんが大好きな息子がどうしても観たいというので、仕方なく付き合って観ました。
しかしながら想像していた映画とは全く違い、むしろ私のほうが最後まで映画に引き込まれてしまったのです。
それは主人公のクリストファー・ロビンに、現代の私たちが重なったからだと思います。
ネタばれしない範囲でお話ししますが、主人公のクリストファー・ロビンに対するプーさんの言葉が考えさせられるものばかりでした。
私たちへのメッセージではないでしょうか?
プーさんの言葉、それは
「ボクは何もしないを、毎日やってるよ」
「何もしない」は、最高の「何か」につながる
私たち大人は、日々何かに追われて生活をしています。
そして多くの人は、大切にしているものが見えなくなっています。
世界においても、残業時間の多い日本人。
働き方改革によって少しずつ改善はされてきましたが、古くからある「滅私奉公」という言葉が美徳のように残っている会社もまだ多いのではないでしょうか。
以前、海外の方と一緒に仕事をする機会があったのですが、その時に感じたことがあります。
それは、彼らにとって最も大切なことは
「人生を楽しむこと」
「家族と過ごすこと」
だったのです。
仕事は「人生を楽しむという手段」なので、もちろん仕事も大切ではあるけれど、あくまで家族を犠牲にし続けることはしないというのです。
我々は仕事や、やらねばならないことに日々追われています。
それを、歯を食いしばってでもやることが人生において大切だと思っています。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
何にもしないで、立ち止まってみる。
そうすることで、本当に大切にしたいことが見えてくる気がします。
「無」ということに意味がある
休暇のことを英語ではvacationといいます。
そもそもの語源は「vacant = 空っぽの」という意味です。
何もしなくても良いのです。
こんな言葉もあります。
『天下の物は有より生じ、有は無より生ず』(老子)
世の中の物は形あるものから生まれ、形あるものは形ないものから生まれる。
老子は「無」というものを、なにもないのではなく、ありとあらゆる可能性を含みもつ状態としているのです。
「無」=「無駄」ではありません。
この「何もない状態」、この「何もない時間」。
それは自分になにをもたらすものなのか。
ぜひ、「無」ということに意味がある、ということを意識してみましょう。
そして私たちには今、コロナの影響で、半ば強制的に「何もない状態」が訪れています。
皆さんも、どうか立ち止まって、自分にとって本当に大切なことは何なのかを考えてみてはいかがでしょうか?
「仕事って、ぼくの赤い風船より大事なの?」
プーさんの言葉、気になる方はぜひ映画を観ることをおススメします。
(今なら Amazon Primeで 199円 でレンタルできます)
少しでも皆さんに気づきがあったのであれば嬉しいです。
お読みいただきまして、ありがとうございました。