こんな時だからこそ「ミッション」を
仕事では「片付け部長」、プライベートでは「片付けパパ」として「思考の整理・片付け」を研究・実践している大村信夫です。
ミッションを見つける/再確認する
コロナによって働き方だけでなく、価値観まで変わってしまうような経験をしている方も多いと思います。
私の会社も4月末までは在宅勤務が決定し、慣れない日々を過ごしています。
そして3月4月は、ほぼ2日に1回のペースで講演会やワークショップが予定されていましたが、ほとんど延期になってしまいました・・・
一方で、使える時間は増えました。
皆さんも、平日の予定などがなくなり、時間が増えた方も多いのではないでしょうか?
こんな時だからこそ、私がぜひやったほうが良いと思うのは、
「ミッションを見つける/再確認する」
ことです。
あなたの「ミッション」は何ですか?
「ミッション」とは「使命」と訳されます。
ミッションは、古くはキリスト教の、伝道、布教、宣教活動を指していました。
そのため我々日本人にはあまり馴染みのない言葉や概念であり、それ故、ミッションを意識している人は少ない印象を受けます。
そこを敢えて質問します。
あなたの「ミッション」は何ですか?
私の「ミッション」は「・・・・・・です」と言います。
でも「ミッション」という言葉が聞きなれないので、少し戸惑ってしまう方も多いと思います。
しかし重要なのは「・・・・・・・です」の部分なので、「ミッション」に当たるところは、ご自身が腑に落ちる表現を探していただければと思います。
例えばですが、
・人生の北極星
・人生の目的
・自分軸
・なりたい自分
・自分憲法
・自分OS
・ワクワクビジョン
・クレド(信条)
・天命
・calling
・being など・・・
これらの言葉は厳密には全て意味は違いますが、「自分がどうありたいか」「そして何を実現させたいか」ということであり、昔からある日本語だと「志」が近いと思っています。
そして大切なのは、その「どうありたいか」「何を実現させたいか」を見つけて欲しいのです。
なぜミッションが大切なのか?
なぜミッションが大切なのか。それは正しい行動をするためです。
「考えるべきは、ミッションは何かである。
ミッションの価値は、正しい行動をもたらすことにある」
(P.F.ドラッカー 現代経営学の父)
ではミッションは「夢」のこと? という質問が多いのですが、夢とは少し違います。
ソフトバンクの孫正義さんはこのように言っています。
「夢と志は違います。夢は漠然とした個人の願望であり、志は個々人の願望を超えて多くの人々の夢を叶えようとする気概です。夢はこころよい願望だが、志は厳しい未来への挑戦です。」
https://www.goodfind.jp/interviews/134
ときどき「〇〇になることが夢です」と、ご自身の夢を宣言している人がいます。
もちろん夢を語ることは良いことですし、それによって実現が早まることもあります。ただし、ときに自分自身の名誉や欲のように聞こえてしまうことがあり、非常にもったいないと思います。
例えば『私の夢は「政治家」になることです』という方がいました。「政治家になって何をしたいのですか?」と聞くと、「日本を良くしたい」と言います。
だったら言い方を少し工夫して「日本を良くしたいんです、それには政治家になることが一番だと思っています」のほうが共感を得やすくないでしょうか?
我々にどのように繋がってくるのかがわからないと、野心?のように捉えられてしまいます。
大切なのは、共感なんだと思います。
例えばですが、
「私にお金をください・・・
そのお金で豪遊してきます!」
という人と、
「私にお金をください・・・
そのお金で世界から児童労働をなくし、すべての子どもたちが
遊ぶ・学ぶ・笑うことが当たり前な世界を実現したいのです!」
あなたはどちらの人にお金を渡したいと思いますか?
ちなみに私は、後者の方に共感し、ささやかながら支援させていただいています。
前者は個人の夢、後者は志です。
そして、どんな世の中にしたいのかを語れると、支援者が増え、実現できる可能性が高まります。
最後に
ミッションに関するドラッカーの言葉をもうひとつご紹介します。
私が13歳のとき、宗教の先生が
「何によって憶えられたいかね」と聞いた。
誰も答えられなかった。
すると
「今答えられると思って聞いたわけではない。
でも50歳になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ」
といった。
補足)
50歳に関してですが、ドラッカーの時代の平均寿命は60歳前後ですから、現代で言えば70~80歳と解釈してください。要するに晩年までにということです。
ミッションがすでにある人は、再確認してみる
ミッションがまだない人は、この機会に探してみてはいかがでしょうか。
お読みいただきまして、ありがとうございました。