アドラー式子育ての実践 ~不完全で、良いじゃん~

仕事では「片付け部長」、プライベートでは「片付けパパ」として「思考の整理・片付け」を研究・実践している大村信夫です。

先日「こすぎの大学 パパ部」での 『パパノセナカ in 武蔵小杉』ワークショップに参加してきました。
開催案内

パパ同士の対話によって子育てについて考える場ですが、今回はなんと「アドラー子育て・親育てシリーズ」を出版されている 熊野英一さんをお招きした場となりました。

熊野英一さん
フランス パリ生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
メルセデス・ベンツ日本にて人事部門に勤務後、米国Indiana University Kelley
School of Businessに留学(MBA/経営学修士)。
製薬企業イーライ・リリー米国本社及び日本法人を経て、保育サービスの株式会社コティに統括部長として入社。約60の保育施設立ち上げ・運営、ベビーシッター事業に従事。
2007年、株式会社子育て支援を創業、代表取締役に就任。
日本アドラー心理学会 正会員。
http://www.happy-kosodate.jp/president/

たくさんの気づきがありましたのでシェアさせていただきます。

まずは共感ファースト

相手の気持ちに共感する「共感ファースト」を実践する必要性を認識しました。

イメージとしては、相手に憑依する感じで、相手の目でみて、相手の立場で考えること。
(自分の感情や気持ちはまずはおいておく)

これはU理論でも「センシング」という言葉で同様なことを言っています。
「センシング(感じ取る)」その状態のことを「自分の靴を脱いで、相手の靴を履いている状態」と表現しています。
他人の靴を履いている(とても違和感ありますが、それを受け入れている状態)、すなわち相手が感じていることを自分が感じているかのように感じる状態を指しています。

 

課題の分離

課題の分離ができていなくて息苦しいことが多いことを認識しました。

課題とは「それをしなかったことによって最終的に責任を負う人」
例えば子供が宿題をやらないことを心配する親の場合、整理してみると

子の課題:宿題をしない
親の課題:そんな子供が心配である

宿題をやらなかった将来の「つけ」はその子供に降りかかります。
親の課題(心配である)の解決を、子どもに迫ってはいけないのです。

なので、それに対する解決のひとつは

親は「信じて見守ること」
「信じて見守ること」ができないのであれば、親と子の「共通の課題」になるようにしていく。

 

今回はありがたいことに、私の子どもとのエピソード(思春期の娘との関係性)を話させていただき、それをテーマとしてどうすれば良かったかを、参加者全員が一緒に考えていただける場になりました。

そして「共感ファースト」「課題の分離」以外にも多くの気づきがありました。

・ほめたり、しかったり、教えなくてよい
 (コントロールしたいという下心がでるとうまくいかないので「勇気づけ」をする)

・勇気づけとは、「困難を克服する活力を与えること」

・勇気づけは、効果がでるには多少遠回りになることはある

・いつの間にか質問ではなく詰問になっている(Whyを繰り返している)
 (それをして良いのはトヨタのカイゼンだけ、人にしたら追いつめるだけになる)

・正論を押し付けてもうまくいかない、正解と納得解は違う

・自分が関与(行動、声がけ)する基準は「相手の成長にとってプラスかどうか? 」

 

私自身のとても大きな気づき

今回、私自身に大きな気づきがありました。それは私自身、自分の生き方や子育てにも完全を求めすぎていて、でもできないから息苦しさを感じていたことに対して

「不完全で良いじゃないか」という気づきがあったのです!

それをお話した際に、熊野さんから「それ、超アドラー!」と言われました。

熊野さんの本からの引用です。
アドラー心理学 幸せの3条件
1. 自己受容=不完全な部分を含む、ありのままの自分でもOKと思える
2. 他者信頼=他者を不信の目で見ないで、無条件で信じることができる
3. 他者貢献=自己犠牲を感じずに、だれかの役に立っていることを喜べる
(「アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本」熊野英一 著 P.13より引用)

まさにこの1.の自己受容だったのですね。

これで肩の力を抜いて、リラックスしながら日々を過ごしたり、子育てができそうです。

 

対話の重要性

今回は17名が参加した子育てパパの対話でした。
みんな会社も違うし、子育てパパという以外の共通点はありません。

パパたちは仕事などでは対話ではなくて対論(ディベート)をしてしまうことが多いのです。
すなわち、自分の意見や主張が変わるとそれは負けを意味します。

でも対話とは、話し合い、分かりあう事
みんな違ってみんな良い。自分と違う価値観を楽しみ、そこから学ぶ。
すなわち、自分の意見や主張が変わることは成長に繋がります。

 

とても清々しい時間でした。


どうですか、参加された皆さんの素敵な笑顔を♪

このあとの熊野さんの一言は「二次会行きましょう!」
二次会でも大いに盛り上がりましたよ(笑)

アドラー心理学は「実践の心理学」と言われます。

知識を得たからすぐに解決できるわけではないので、試行錯誤しながら子育てに取り組みたいと思います。

すぐには効果がでないだろうし、しっかりと実践できないだろうなぁとも思いますが、

でも「不完全で、良いじゃん!」そんな感じで超アドラーを実践していきたいと思います。

お読みいただきまして、ありがとうございました。


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